心療内科・精神科
適応障害
適応障害とは
適応障害は、ある特定の状況や出来事がストレスとなり、こころや身体にさまざまな症状が現れ、日常生活や社会生活に支障を来している状態です。ストレスは他人と比べることができません。「自分の努力が足りないだけ」「気持ちが弱い」と自責的に考えてしまう方が多いのですが無理をせず早めに専門家にご相談ください。
適応障害の原因となるストレスの例
誘因となるストレスは職場環境、学校での出来事や人間関係など人それぞれです。
●仕事、職場のストレス
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職場(学校)の人間関係
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仕事の忙しさ、業務量の多さ
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仕事のミス
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慣れていない業務、自分に合わない業務
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異動や転職による環境の変化
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転勤、海外赴任
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昇進、降格、失業
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学業や受験
など
●生活のストレス
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家族や親しい人との不和
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妊娠・出産
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結婚、同居
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介護
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育児
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失恋、離婚
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引っ越し、海外への転居
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病気を患う
など
適応障害の症状
症状は個人差が大きく、さまざまです。
●こころの症状
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気分の落ち込み
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不安感・絶望感
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情緒不安定
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焦り・緊張
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神経過敏
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意欲や集中力の低下
など
●身体の症状
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倦怠感、だるさ
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眠れない
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痛み(頭痛、肩こり、胃痛、腹痛など)
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めまい
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動悸
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食欲不振
など
●日常生活・社会生活に現れる症状
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遅刻、欠勤、早退
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仕事に行けない
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人と会うのを避ける
など
適応障害の治療
ストレスを減らすのための環境調整を現実的な範囲で行います。
また精神症状、身体症状などの症状に対して、薬物療法、心理社会的治療を併用します。
ストレスを減らす・なくす(環境調整)
ストレスの原因が回避できるものであれば、一旦原因から離れた上で、環境調整を行うことで症状の改善が期待できます。
場合によっては休職や休学をして休養する場合もあります。
[環境調整の例]
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休職
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業務量や業務内容の調整
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残業制限、勤務時間の調整
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配置転換
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転職
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対人関係の調整
薬物療法
必要に応じて対症療法的に抗うつ薬や抗不安薬、睡眠薬などを用いることがあります。
ただし、お薬をご希望でない場合は、お薬以外での治療を相談しながら取り組んでいきましょう。